農業用遮熱塗料の概要・効果をチェック!
遮熱塗料とは?
遮熱塗料とは、塗装することによって塗装面が熱を反射する性質を持つ塗料のことです。塗装面の内側は熱を遮られるため、温度上昇が抑えられます。一般的には建物の壁材や屋根材に使用されます。農業での使いみちは?
農業の現場では、ビニールハウスや牛舎、鶏舎、飼料タンクなど、農業用施設内の温度上昇を防ぐために使用されます。ビニールハウス用の遮熱塗料は、原液を水で薄めて動力噴霧機で散布します。また、牛舎などに塗装する遮熱塗料は、一般的な塗料と同様に、ハケやローラーで塗布します。
遮熱塗料と遮光シートを比較!
ビニールハウス内の温度上昇を抑える農業資材としては、ほかに「遮光シート」があります。遮光シートは遮熱塗料と比べて遮光率が高め。そしてビニールハウスの屋根にかけて使用するため、シートを取り外す作業も発生します。その点、遮熱塗料の遮光率は20~30%程度と、温度上昇を抑えつつ光を適度に通すので、作物が育ちやすい環境を保ちやすくなります。しかも吹きつけするだけで、一定期間が経過すると自然にはがれるものもあります。
なお、遮光シートや遮熱シートについては、以下の記事も参照してください。
「遮熱」と「断熱」はどう違う?
遮熱とは?
遮熱とは、素材の外側に当たった熱を反射することを指します。内側に熱を通しにくくなるため、内部の温度上昇を防ぐことができます。遮熱塗料はこの性質を利用したものです。断熱とは?
断熱とは、熱が伝わりにくい素材を利用して、内外の熱の移動を遮断することを指します。屋外の熱気から屋内を守る反面、屋内に熱がこもった場合、その熱を屋外に逃がしにくい性質を持っています。遮熱と断熱、どのように使い分ければ良い?
農業用遮熱塗料おすすめ【5選】
ビニールハウス用の遮熱塗料
遮光でハウス内の温度上昇を防ぐ!
ファインシェードの遮光率は20~30%と、遮光効果が十分に期待できることから、ビニールハウス内の温度上昇を防ぎます。初めて使用する場合は、散布液を薄めに作り、遮光度合いの様子を確かめてみるのもおすすめです。作物が育ちやすく人間が作業しやすい環境を実現
夏に気温が30℃を超えた場合に、ビニールハウス内の気温を3~5℃ほど引き下げる効果が見込めます。作物が育ちやすい環境となるうえ、ハウス内での作業効率もアップします。散布作業をする場合、風が強い日は避けるようにしましょう。作物に最適!熱は下げるが光合成に必要な光は透過
レディヒートは、ビニールハウス内の温度上昇の原因となる近赤外線を反射しますが、光合成に必要な光は通しやすい性質があるため、作物が育ちやすくなります。有効期間は4~5カ月と、1シーズンにわたって効果が見込めます。レディシステムジャパン レディヒート
・内容量:13.5L
・うすめ方:原液13.5Lに対し、水65L
・塗布可能面積:約400平方メートル
・有効期間:4~5カ月
・遮光率:13%
・遮熱率:24%
・うすめ方:原液13.5Lに対し、水65L
・塗布可能面積:約400平方メートル
・有効期間:4~5カ月
・遮光率:13%
・遮熱率:24%
レディシステムジャパン レディクリーン
レディヒートを除去するための液剤です。レディヒートは有効期間が4~5カ月と長いため、必要に応じて除去しましょう。
・内容量:25L
・うすめ方:原液25Lに対し、水150L
・使い方:雨が降る1~7日前に散布する。雨が降るとレディヒートが除去される。
・内容量:25L
・うすめ方:原液25Lに対し、水150L
・使い方:雨が降る1~7日前に散布する。雨が降るとレディヒートが除去される。
畜舎・倉庫の屋根などに使う遮熱塗料
耐久性・遮熱性がバツグンのミラクール
遮熱性のみならず耐久性も高いミラクールは、牛舎や飼料タンクの塗装に使用できます。水で薄められるので取り扱いも手軽です。塗料の付着とサビを防ぐ力を高めるために、セットとなっているプライマーも合わせて使用しましょう。水性で扱いやすい!アサヒペンの屋根用遮熱塗料
屋根に塗って表面の温度上昇を抑えます。シリコンアクリル樹脂配合で耐用年数は10~15年程度と長いので、コストパフォーマンスに優れています。農業用遮熱塗料の塗り方とポイントは?
ビニールハウス用遮熱塗料の塗り方
1. ビニールハウス用の遮熱塗料を塗る場合は、大型のバケツを用意し、遮熱塗料と水を定められた割合で希釈します。2. 希釈したら、動力噴霧機を利用してビニールハウスの屋根に吹きつけます。
塗料が流れ落ちるのを防ぐため、作業は晴れた日に行うこと。そして、作業を始める前にハウスの開口部分は閉めておきましょう。
動力噴霧機については、以下の記事も参照してください。
屋根用遮熱塗料の塗り方
屋根用遮熱塗料は、指定された液剤で薄めて、ハケまたはローラーで塗装します。塗装面に汚れやさびがある場合は、事前に取り除いておきましょう。プライマーを下塗りしておくと、塗料の付着が良くなります。