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下地処理が重要!塗装をきれいに仕上げるコツとは?剥がし方やブースの自作方法も解説


塗装をきれいに仕上げるためには下地づくりが肝心。この記事では、古い塗装剥がしの仕方から上手な塗装のコツ、塗装ブースの自作方法まで「塗装」に関する情報をわかりやすくまとめています!塗装には欠かせないローラーや刷毛、スプレーガンなどの道具もご紹介しています。

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うみのそら

趣味は家庭菜園とDIY。野菜・果物は年間を通じて約30品種を栽培。自宅の簡単な補修は自分自身で行います。ホームセンター勤務の経験も活かしながら、分かりやすい記事の執筆を心がけていきます。…続きを読む

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刷毛で塗装

出典:Flickr(Photo by Jean-Simon Asselin
ハンドメイドした家具にペイントしたり、経年劣化した古い塗装を塗り替えたり…DIYで一度は塗装経験があるという方は多いと思います。しかし、すぐに塗料が剥がれてしまったりムラになってしまったりと、自分でうまく塗装するのはなかなか難しいですよね。

きれいに塗装を仕上げるには、正しい道具選びや下地処理、塗り方をしっかりマスターするのが大事!この記事では、初めて塗装にチャレンジする方もきれいに仕上げられるよう、塗装の方法を中心に紹介します。

塗装の仕方にはどんな種類がある?

塗装
出典:写真AC
塗装といえば、まずは刷毛(ハケ)やローラー、あるいはスプレー塗装といった方法が思い浮かぶのではないでしょうか。このほか、塗装にはスプレーガンを使用する方法もあります。それぞれの塗装方法について詳しくみていくことにしましょう。

スプレー塗装|シュッと吹き付けるだけと手軽!

スプレー缶に入った塗料を吹き付けて塗装する「スプレー塗装」。木材家具や金属の表面など、比較的狭い面積の塗装に適しています。また、スプレー塗装はローラーや刷毛などの塗装道具が不要であるため、手軽に利用できるのが魅力です。

スプレー塗装をする際のコツは、対象物からスプレー缶を30cm程度離し、端から端まで一定のペースでスプレーしながら、薄めに仕上げることです。3回程度重ね塗りするときれいに仕上がります。

カンペハピオ シリコンラッカースプレー

・用途:電気器具(非昇温部)、家具、自転車、工作品の鉄部、木部
・容量:420ml
・カラー:銀
・塗布面積:0.9~1.4平方メートル/タタミ約0.7枚分(2回塗り標準面積)
・乾燥時間:気温20℃/約30分、冬期/約1時間

スプレーガン塗装|車やバイクの塗装に最適!

「スプレーガン塗装」とは、エアーコンプレッサーとスプレーガンを使用し、圧縮空気を利用して塗装する方法のことです。空気が吹き出す力が強いことから、広範囲を塗装する場合に適しています。

また、スプレーガン塗装は、正面や横、裏側などあらゆる面に塗りやすく、車やバイクの塗装などにも適しています。塗装の仕方はスプレー塗装とほぼ同様で、一定のペースでスプレーガンを動かしながらスプレーし、重ね塗りをして仕上げます。

アネスト岩田 キャンベル PS-9513B-04

・用途:木工、金属、屋根塗装など
・塗料供給タイプ:重力式
・ノズル口径:1.3mm
・吹付空気圧:0.25MPa
・空気使用量:145L/分
・塗料噴出量:180ml/分
・塗料容器容量:400ml
・セット重量:640g
・推奨コンプレッサ:1馬力以上


ローラー|外壁など広範囲の塗装に

ローラーは円筒状の塗装具で、塗料が付着しやすいようにローラーの表面に繊維毛が植毛されている「ウールローラー」や、表面に細かい穴がたくさん空いていて塗料を含みやすい「砂骨ローラー」などの種類があります。

ローラーが回転する分、刷毛で塗装するよりも広範囲の塗装ができます。また、スプレー塗装のように塗料が飛び散らないので、建物が密集している場所でも塗装ができます。外壁塗装はローラー塗装が一般的です。

ローラーとトレイの便利なセット

アサヒペン スリム万能用ローラーバケセット

・規格:100mm
・セット内容:スリム万能用ローラーバケ 100mm、スリム用ローラートレイ100mm用

ローラーに塗料が均一につく、しごきネット付き

アサヒペン バケット型ローラートレイ

・規格:180mm

刷毛(ハケ)|細かい場所もしっかり塗れる!

刷毛は、狭い範囲の塗装や、材料の角や端の部分など細かい場所の塗装に適しています。ローラーは狭い箇所は塗りにくいため、刷毛でカバーする形です。

刷毛にはさまざまなサイズがあり、比較的幅が広めのものや細めのものもあります。また、水性や油性を塗装できる多用途タイプや油性専用の刷毛などもあり、塗料によって使い分けることで、ていねいな塗装作業が可能となります。

使い分けに便利な3本セット

アサヒペン ペイント刷毛

・毛材:山羊毛、化繊の混毛
・セット内容:3本(30mm、50mm、70mm)
・仕様:水性・油性塗料兼用

塗料の移し替えに

ハンディ・クラウン ペール缶

・容量:1.5L

塗料の種類や選び方は、こちらの記事でくわしく紹介しています!

きれいな塗装の基本!古い塗装の剥がし方

剥げた塗装壁
出典:写真AC
塗装が古くなったら再び塗り直しをする必要がありますが、塗料の付着を良くするためには元の塗装を剥がすことが基本です。一般的には金属製のヘラやワイヤーブラシなどで塗装を剥がしますが、なかなかきれいには落ちにくいものです。そんなときには剥離材を使ってみましょう。

塗るだけで塗装が剥がれる「剥離剤」

剥離剤は、塗装を剥がすための液剤、またはスプレー剤のことをいいます。塗付すると、剥離剤が塗膜の内側に徐々に染みこんでいき、塗膜が柔らかい状態になったり、または塗膜を溶かしたりしながら塗装を剥がしていきます。

手作業で古い塗装を剥がすと手間がかかりますが、剥離剤を使えば、塗付したあとに時間をおくだけで塗装が剥がれるのでとても簡単です。

カンペハピオ 水性タイプ塗料はがし剤

・用途:鉄部、木部、コンクリート、スレートの塗装はがし
・容量:300ml
・塗り面積:0.9~1.5平方メートル
・はくり時間:5~30分

古い塗装をはがせる「剥がしヘラ」

塗装剥がしは、剥離剤を使用するほかに「剥がしヘラ」を使う方法もあります。先端部分に金属製のヘラがついており、古い塗装にヒビが入っている箇所や、剥がれやすくなっている部分をヘラでこすると塗装が簡単に剥がれます。

TRUSCO へら Y型 直刃

・サイズ:刃幅60×刃長92×刃厚1.8×全長205mm
・重量:100g


DIYでLet’sペイント!塗装の仕方を工程順に紹介

塗装
出典:写真AC
塗装のできばえを良くするためには、きちんと下地処理を行ったうえで塗装し、仕上げに重ね塗りをする必要があります。ここでは、自作した木製家具を室内で塗装するケースを想定し、塗装の流れとポイントを紹介していきます。

Step1. プライマーで下地処理

まずは、塗料を素材に付着しやすくするための土台づくりである「下塗り」という作業を行います。木材は塗料を吸収しやすい性質があるため、塗料の付きを良くするためにはプライマーが必要となります。なお、プライマーは「シーラー」とも呼ばれます。

プライマーは、材質に塗料を付着しやすくするための「土台」の役割を果たしています。塗料を吸いやすい材料に直接塗装するときれいになりにくいですが、プライマーで下地処理を行えば、塗料の吸い込みが防げるため、きれいに仕上がりやすくなります。

水性 木部用下塗りシーラー

・用途:屋外・屋内の木部塗装の下塗りに
・容量:0.7L
・カラー:透明
・塗り面積:7~9平方メートル/タタミ約5枚分
・乾燥時間:夏 1時間/冬 2時間
・仕様:薄めずに使用
・その他:塗装する場合は水性塗料を使用のこと

Step2. マスキングテープ、マスカーで養生

塗装をする際、塗料をつけたくない箇所を保護するために「養生」を行います。養生するときは、塗装する部分と塗装しない部分の境目に「マスキングテープ」を貼って目印をつけ、その上に「マスカー」を貼っていきます。

塗装しない部分に目印として貼る「マスキングテープ」

余計なところに塗料が付かないよう、塗装しない部分の目印として貼るのがマスキングテープです。テープを貼るときは、塗料が入り込まないようにテープをしっかりと密着させましょう。

3M 建築塗装用マスキングテープ

・用途:建築塗装、焼付塗装など
・幅:18mm
・長さ:18m
・内容:7巻

塗料の付着防止に使用する「養生マスカー」

塗装をするとき、塗料を付けたくない範囲に使用します。布テープの下にビニールが付いているので、壁面や床面などの広い面を保護できます。マスキングテープで目印を付けた上に、マスカーを貼っていきます。

アイリスオーヤマ 養生 マスカー 布テープ

・用途:塗装などの養生用
・幅:550mm
・長さ:25m



Step3. いよいよ塗装!

ローラーや刷毛できれいに塗装する際のポイントは、塗料を付け過ぎないこと。付け過ぎると塗料が垂れてしまったり、塗装したときにムラができやすくなったりします。塗料を適量の状態にして、まっすぐ上下、または左右へと塗っていきましょう。素材の真ん中のあたりから塗り始めると塗りやすくなります。

油性塗料やラッカーが塗りにくい場合は?

油性塗料やラッカー塗料を使用する場合は、うすめ液を使用します。塗料が塗りにくい場合に少量ずつ加えていき、多少粘り気のある程度になるまで薄めます。油性塗料には「ペイントうすめ液」を、ラッカー塗料には「ラッカーうすめ液」を使用しましょう。なお、水性塗料は水で薄められます。

カンペハピオ 得用ペイントうすめ液

・用途:油性・合成樹脂系塗料の希釈、用具の洗浄
・容量:1L

カンペハピオ 得用ラッカーうすめ液

・用途:ラッカー系塗料の希釈、用具の洗浄
・容量:400ml

Step4.重ね塗りで美しく!

塗装をきれいに仕上げるための基本は「重ね塗り」です。1回の塗装でも見た目には問題ありませんが、塗膜が薄い状態であるため、長期的にみると塗装がはがれやすくなります。2回以上重ね塗りを行えば、塗膜が厚くなるため、塗装が長持ちします。

なお、重ね塗りは1回目の塗装が乾いた時点で行いましょう。塗料の缶に乾燥時間の目安が記載されていますので、参考にしてください。

木材に塗装するときのポイントはこちら。金属に塗装するならこちら。

室内の吹き付け塗装に欠かせない「塗装ブース」

スプレーガン
出典:写真AC

塗装ブースとは?

室内で吹き付け塗装やスプレー塗装を行うと、塗料が周囲に飛び散ったり、臭いが残ったりするのが気になりますよね。そこで利用されるのが塗装ブース。プラモデルやラジコンなどホビーに使われる小型のものが多く、塗料の飛散を防ぐための仕切りやファンのついた吸気口が装備されています。

ファンで塗料の飛散成分を吸引!塗装中も安全、安心

室内でスプレー塗装をするなら必須のアイテム!ツインファンによる強力な吸引力で、室内に塗料の成分や臭いがこもるのを防ぎます。

タミヤ エアーブラシシステム No.34

・サイズ:収納時 40×30×33cm 、展開時 40×30×53cm
・長さ50cmの連結式排気ホース4本付き

マスクを着用して、塗料をシャットアウト!

スプレー塗装をするときには、できることならマスクを着用したいところ。塗装専用のマスクは、有機ガス用吸収缶が付属しており、有機溶剤から発生するガスを取り除く働きがあるため、安全に作業が行えます。

トラスコ(TRUSCO) 塗装マスク DPM-77TM

シンナーなどの有機溶剤を除去できる、塗装用マスク。コンパクトなので広い視野が確保でき、作業を妨げません。

・サイズ:縦117×横97mm
・重量:150g
・その他:区分S1防じん機能付き有機ガス用吸収缶付

塗装ブースを自作して費用を抑えよう!

DIY
出典:写真AC
室内で吹き付け作業を行うときにあると便利な塗装ブースですが、購入すると最低でも1万円弱はしてしまいます。たまに使うだけなので費用を抑えたい…という方は、塗装ブースの自作にチャレンジしてみては?ここでは、プレスチックの収納ケースを利用した塗装ブースの作り方を紹介します!

主な材料

・プラスチック製収納ケース(透明タイプ)… ブース本体、塗料の吸入口として使用
※収納ケースの外寸目安:幅430×奥行280×高さ150mm(材料費目安:300円)
・小型の換気扇(浴室用換気扇など)… スプレー塗料の吸い込みに使用(材料費目安:約5,000円)
・フィルター … 換気扇を保護するために使用(材料費目安:約500円)
・ダクト … スプレー塗料を屋外に排出するために使用(材料費目安:約1,000円)

材料費の合計目安:約6,800円

塗料ブースの作り方

塗装
出典:写真AC

Step1. プラスチックの収納ケースに穴を開ける

プラスチック製収納ケースを用意し、底面の部分にダクトが入る程度(約10cm)の穴を開けます。

Step2. ケースにダクトを通し、換気扇とつなぐ

プラスチック製収納ケースの穴にダクトを通し、ダクトと換気扇をつなぎます。ダクトは窓の外に出しますが、虫などの侵入が気になる場合は、窓のすき間にPPプレートなどを貼っておきましょう。

Step3. フィルターを取付ける

換気扇が塗料で汚れるのを防ぐため、フィルターを取り付ければできあがりです!

DIYに自信のある方なら、意外と簡単にできそうですね。なお、上記で説明した材料と作り方は簡易的なものです。より使いやすくするために、部品を追加したり、作り方をアレンジしたりするなどして、いろいろと工夫してみましょう。

参考:アメーバブログ「hit manの独白日記」

塗装のポイントを押さえて、きれいな仕上がりに!

塗装
出典:写真AC
塗装で使う道具や塗装のポイントについてみてきました。塗装する上で大切なことは、きちんと下地処理を行った上で、素材に応じた塗料を使用し、適した道具で塗装すること。以上のポイントをおさえれば、剥がれにくいきれいな塗装ができますよ!

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