水栽培も庭植えも簡単!ヒヤシンスの育て方


春の訪れを真っ先に教えてくれる、ヒヤシンス。今回はヒヤシンスの鉢植え・地植えの育て方を解説します!また、ペットボトルなどを使用した、手作り容器での水栽培での育て方も伝授しますよ♪花が終わった後のことも紹介しているので、栽培を検討している人は必見です!!
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Akiko Isono

編集者兼ライター。家庭菜園・ガーデニング専門誌の編集に8年間携わり、現在は雑誌やムック、WEBを中心に、植物、農業、環境、食などをテーマとした記事を執筆。好きな野菜はケールとにんじん。…続きを読む

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出典:PIXTA
鮮やかな色合いと、甘い香りが特徴のヒヤシンス。開花が早く、チューリップやスイセンなどの草花に一歩先駆けて、春の訪れを告げてくれる花です。育て方は簡単で手がかからず、花壇や鉢はもちろん、室内での水栽培も手軽にできます。春一番に美しいヒヤシンスを楽しむなら、秋のうちに球根を植えて準備を始めましょう!

1. ヒヤシンスとは?どんな植物?

出典:PIXTA
ヒヤシンスは地中海地方原産のユリ科の球根植物で、古くはギリシャ神話にも登場するほど、古くから親しまれている花です。春先によく見かける、1本の太い茎にたくさんの花が穂のようについたタイプは、オランダで改良されたダッチ・ヒヤシンスという系統で、現在出回っているものはほとんどがこちらです。
このほかに、フランスで改良されたローマン・ヒヤシンスがあり、ダッチ系に比べるとコンパクトで豪華さには欠けますが、一つの球根からたくさんの茎を伸ばして花をつける姿は野性味があり、密かに人気を集めています。ヒヤシンスの特徴である濃厚で甘やかな香りは、どちらのタイプでも楽しむことができます。
ヒヤシンスの球根は直径4~5cmほどの大きさで、ずっしりと重みがあります。基本的には、この球根に蓄えられた養分で花を咲かせることができるので、水栽培でもほとんど失敗なく育てられます。地植えや鉢栽培の場合、花が終わった後も水やりを続け、球根を再び太らせれば、植えっぱなしのまま2~3年花を楽しむことができます。

2. ヒヤシンスの人気品種

出典:PIXTA
ヒヤシンスといえば、紫がかった鮮やかなブルーの花をまず思い浮かべますが、実は花色はとてもバリエーション豊富。紫色、赤紫色、ピンク、赤、オレンジ、黄色、白など、遠くからでも目立つ鮮やかな色がそろっています。人気のヒヤシンスを紹介しますで、ぜひ、品種を選ぶときの参考にしてください。

 

ウッドストック

ウッドストック 球根

草丈20〜30cmに成長し、深みのある赤紫色の花が咲きます。1株だけでもボリュームがあり、鉢植えや水栽培にもぴったり。

グラデーションマジック/イエローマジック

グラデーションマジック イエローマジック 球根

淡い黄色、オレンジ色、白のグラデーションカラーの6球セット。手軽にハイセンスな庭づくりが楽しめます。ほかにも、ブルー系、ピンク系のグラデーションのセットがあります。

ミスサイゴン

ミスサイゴン 球根

紫とピンクの中間の優雅な花色が特徴で、切り花としても人気の品種です。

・内容:1球入り

ヤンボス

ヤンボス 球根

見ているだけで元気になれそうな、明るいピンクのヒヤシンス。グリーンのつぼみが少しずつ色づいていく様子も美しく、ぜひ球根から育てたい品種です。

内容:1球入り

ホワイトフェスティバル



ホワイトフェスティバル 球根

1つの球根から茎が数本伸びて、それぞれに花をつける枝咲きのヒヤシンス。アイボリーがかった白がさわやかです。

・内容:2球入り

ブラックオーシャン

ブラックオーシャン 球根

黒に近いダークブルーで寄せ植えの差し色などにぴったり。1株でも存在感があり、室内で育てればインテリアにもマッチしそう。

3. 水栽培での植え付け時期と育て方

出典:写真AC
小学校などでヒヤシンスの水栽培に挑戦したことがあるという方も、多いかもしれませんね。栽培はとても簡単で、品種や容器にこだわれば、おしゃれなグリーンインテリアとしても大活躍!水だけで育てられるので、部屋が土で汚れる心配もありません。
10~12月に球根をセットすると、翌年の2~3月頃には美しいヒヤシンスの花を楽しむことができます。栽培前に低温に当てる期間が必要なので、球根は早めに入手しておきましょう。

ヒヤシンスの水栽培

Step1. 球根の準備

ヒヤシンスの球根は、冬の低温に当たることで成長し、花を付ける性質があり、低温に当てずに育てると、成長が遅くなったり、花が小さくなったりします。室内で育てる場合は、栽培を始める前に、新聞紙に包んで2カ月間ほど冷蔵庫(5℃程度)で保存しましょう。栽培容器にセットした後に、屋外に出して寒さに当てる方法もあります。また、「水栽培用」や「水栽培向き」と明記されたサイズの大きな球根は、多少割高ですが、成長に必要な養分がしっかり蓄えられていて、豪華な花を咲かせやすくなります。

ヒヤシンス 水栽培用 特大球

水栽培に適した、直径5cm前後の特大球根。赤、ピンク、黄色、白、青、濃紫色の6色から選べます。

・内容:特大球1球

Step2. 容器の準備

専用のヒヤシンスポットなら、すぐに球根をセットできて便利。ガラス製やプラスチック製など、いろいろあるので、置き場所やインテリアにマッチしたものを選びましょう。

バルブベース ロングサイズ

ヒヤシンスやムスカリなどの球根栽培用として、花を生けるフラワーベースとして、2WAYで使えるロングタイプのガラス容器。根が伸びる様子もしっかり観察できます。

・サイズ:外寸直径8×高さ17cm

リューズガラス ブロードライン バルブベース バルジ

再生ガラスで作られた、素朴でシンプルなガラス容器。上のトレイごと球根を持ち上げられるので、水換えも楽にできます。

・サイズ: 直径8.5×高さ14㎝
・素材:リサイクルガラス


ドラムポット1号(ヒヤシンス用)

ドラム缶デザインのポップでおしゃれなプラスチック容器。いくつか並べて飾るのもおすすめです。

・サイズ:直径105×高さ120mm

Step3. 球根のセット

球根の尖った方を上にして容器にセットし、お尻の部分がギリギリ浸かる程度に水を入れます。球根を冷蔵庫に入れていない場合は、12月の終わり頃までは屋外に出して、寒さに当てます。

 

Step4. 水替え

週に1度は容器の水を捨て、容器をゆすいで新しい水に入れ替えます。1週間ほどでお尻から根が伸び始めるので、根の成長に合わせて、少しずつ水の量を減らしていきましょう。根の下から1/3ほどが水に浸かる高さが目安です。

 

Step5. 開花までの管理

球根の上部から葉が伸びてきたら、室内の日当たりのよい場所に置いて育てます。水替えも忘れずに続けてください。早いものでは2月ごろから開花が始まります。可憐な小花が一つ一つ開いていく様子を楽しみましょう。

4. 水栽培はペットボトルでもできる!



出典:写真AC
ペットボトルの上部1/3を切り取って、口の部分を下向きにして重ねた手作り容器でも、水栽培ができます。ペットボトルを加工するときは、手を切らないように注意してください。専用のはさみがあると作業しやすく、おすすめです。

 

万能分別はさみ

サンスター文具 万能分別はさみ

ゴミの分別やペットボトルの加工に便利なハサミ。刃先が曲がっているので、ペットボトルや牛乳パックなどの筒状のものも、まっすぐに切ることができます。

・本体サイズ : 幅60×高さ170×厚み8mm

5. 庭植え、鉢植えでの植え付け時期と育て方

出典:写真AC
秋植え球根の中でも、特に寒さに強いヒヤシンスは、積雪のある地域でも育てられます。植え付けは10~11月が適期で、3月頃から開花が始まります。20cmほどの高さに茎が伸び、上部に花を付けるので、ムスカリやパンジーなどの背丈の低い草花と寄せ植えにして、彩りを楽しむのもおすすめです。

鉢植え、庭植えでの育て方

Step1. 土の準備

地植えにする場合は、日当たりの良い場所を選んで植え付けます。事前に石灰をまいて土を中和し、赤玉土や腐葉土、肥料を混ぜ込んで、水はけがよく養分のある土に改良しておきましょう。鉢植えの場合は、市販の草花用培養土や、球根用培養土を使うのが手軽です。

平和 草花・球根の培養土(SCGシリーズ)

無機質原料が中心の清潔な培養土で、室内でも安心して使用できます。成長段階に応じて効果を発揮する、3種類の肥料を配合。

・内容量:5L

Step2. 植え付け

庭植えの場合は、球根の上に8~10cm土がのるように埋めます。2球以上植える場合は、間隔を8〜10cmあけましょう。鉢で育てる場合は、球根の頭が土に隠れる程度の浅植えにします。鉢の大きさは、5号鉢(直径15cm)に1〜3球が目安です。

 

Step3. 水やり

庭植えの場合は特に水やりは必要ありませんが、土がカラカラに乾燥しているようなときは、ジョウロでたっぷりと与えます。鉢植えの場合も、土が乾いていたら、鉢の底から流れ出るまでたっぷりと水やりします。

 

Step4. 追肥

葉が伸び始めたら、1週間ー10日に1回を目安に液体肥料を与えると、成長がよくなります。

そのまま使える花工場 植物全般用

草花、野菜、ハーブなどに幅広く使える、速効性の液体肥料。希釈せずにそのまま使えます。

・内容量:700ml

Step5. 開花中の管理作業

3月頃になると蕾が付き、花が咲き始めます。開花中は雨に当てない方が、長く楽しむことができます。

 

Step6. 花が終わった後の管理

咲き終わった花ははさみで切り取ります。次のシーズンも育てる場合は、葉が枯れるまでは水やり、追肥を続け、球根を再び太らせます。2~3年間は植えっぱなしのまま育てることができますが、それ以降は一度球根を掘り上げて、秋に再び土作りをして植え付けると良いでしょう。

6. ヒヤシンスは園芸ビギナーにもおすすめ!

出典:PIXTA
植物を育てたことがない、いつも枯らせてしまう……。ヒヤシンスは、そんな方にこそおすすめしたい花。ほとんど手が掛からず、室内でも屋外でも栽培できて、そして大きくて豪華な花を咲かせてくれます。甘い香りのヒヤシンスが咲き誇る春の景色を楽しみに、ぜひ挑戦してみてくださいね。

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