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ライター - AGRI PICK 編集部
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出典:PIXTA
金槌で釘を打つという作業はかなりの力が必要。釘を多く打つ作業で肉体的な負担を減らすことができることから、釘打ち機はプロ用工具として高い需要があります。さらに最近では、DIYブームによってライトなユーザーも増加中。それぞれの用途によって機種もさまざまで、何を買っていいかわからない人も多いはず。あらゆる作業シーンで活躍するおすすめの釘打ち機と、選ぶときのポイントを紹介します。
釘打ち機ってなに?

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基本的には釘を打つ作業を金槌に代わって使うエア工具です。圧縮された空気圧で釘を噴射する構造になっているため、エアコンプレッサーと接続して使います。エアコンプレッサーが高圧または常圧のどちらを使うかによって、選ぶ釘打ち機が決まります。長時間連続で数多く釘を打つ必要がある住宅建築の2×4(ツーバイフォー)から内装全般、修繕、家具づくり、床張りと幅広い作業に使われています。
電動釘打ち機の選び方

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種類で選ぶ
釘打ち機は常圧と高圧の2種類があります。コンプレッサーが常圧か高圧のどちらを使うかで適応される釘打ち機が決まります。また、用途と釘の種類によって選ぶ釘打ち機も違ってきます。プロの大工さんが使うのはロール釘打ち機が多く、DIYユーザーには床張りやベニヤ張り、シート張りなど内装工事に特化したステープル、フロアタッカー、仕上げ釘打ち機などが多く使われています。
常圧ロール釘打ち機
常圧ロール釘打ち機は、高圧と比べてパワーの違いはほとんどありませんが、エアの気圧が小さいために、作業の際に反動が大きく感じることがあります。また、高圧ロール釘打ち機に比べてボディが大きく重いモデルが多いです。釘打ち機の特徴的である釘を連打する機能を使うため、釘はワイヤー(針金)やプラシート(プラスチック)などで連結されているロール形状のものを使います。
高圧ロール釘打ち機
高圧ロール釘打ち機は、エアの高圧化が実現されたことから、釘を打ち込むピストンの部分がコンパクトになっています。よってボディがより小型・軽量化されています。また反動も小さく作業時の減音も施されています。効率化が実現されるため、2×4工法といった大量の釘を連続で打つ建築作業に適しています。釘はワイヤー(針金)やプラシート(プラスチック)などで連結されているロール形状のものを使います。
釘の種類、長さで選ぶ

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各釘打ち機の仕様説明を見るとわかるように、対応する釘はアルファベットと数字の組み合わせで表示されています。汎用性の高い釘の「N50」は、N=釘の種類、50=釘の長さを示します。つまり、50mmの長さのN釘(丸鉄釘)ということです。それぞれ釘の種類はアルファベットで表示され、N釘の丸鉄釘だけでも長さは14種類、胴部形状は3種類あります。さらにフィニッシュネイラ、ピンネイル、ステープルといった限られた用途に適した釘も多数あります。したがって、釘の種類、形状、長さ等を考慮したうえで選ぶことをおすすめします。
金額で選ぶ
高圧・常圧ロール釘打ち機は平均的に5万~8万円台。最新型には10万円近いものも。仕上げ用に特化したフィニッシュネイラやステープル用のエアネイラなどは1万円以下~3万円台といった安価なもあります。
重量で選ぶ

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最近はより軽量化が進んでいます。マキタの最新型の高圧エア釘打ちは、なんと1.8kgという最軽量レベル。ばら釘打ち機やピン釘打ち機、タッカーなどはロール釘打ち機よりもかなりコンパクトになっているため、1.0kg以下のもあります。軽量モデルは初心者など幅広い層に人気です。
人気メーカーの製品を選ぶ
釘打ち機を扱う主要メーカーは、MAX、日立工機、マキタです。取り扱う種類もこれらのメーカーは群を抜いています。MAXは釘打ち機に「高圧コイルネイラ」または「スーパーネイラ」という総称を用いています。日立は「ロール釘打ち機」、マキタは「エア釘打ち」と、それぞれメーカーによって名称が違うので覚えておくと、商品を探しやすいですよ。
DIYからプロまで愛用!3大メーカーのおすすめ電動釘打ち機
日立
高圧ロール釘打ち機 NV50HR(S)
日立工機 高圧ロール釘打ち機 NV50HR(S)
釘の長さや材料など、作業条件に合わせて圧力を3段階に切り替え可能。釘の長さ50mm対応のモデルです。釘の種類も70種類が使用可能で、内装・外装と幅広い用途で使えます。また、無駄な空気消費量を約30%低減されているため、連続釘打ち速度がパワーアップされました。
・対応釘:
針金32~50mm
シート25~50mm
仕上げ用釘打ち機 NT50AE
日立工機 仕上げ用釘打ち機 NT50AE
日本使用カプラーに交換済の日立の常圧の仕上げタッカー。コンパクトで機体の重さも2kg弱。使いやすさが抜群でスマートなプッシュで素早い打込みできれいに仕上がります。グリッドが持ちやすく作業もスムーズ。お手頃な値段でライトユーザーにも適しています。
・対応ネイル長:16~50
・使用空気圧力:5~8.5kg(f/cm2)
・装填数:100針
・重量:1.0kg
マキタ
高圧エア釘打ち機 AN635
マキタ 高圧エア釘打ち機 AN635
ボディがクールな65mmの高圧エア釘打ち。コンクリート、石膏ボード、サイディング、躯体、鋼板など1台で多用途に対応します。スパイクスリムノーズ採用であらゆる傾斜角度で狙ったところでしっかりと安定した打込みができます。
・対応釘:2×4、躯体、コンクリート、サイディングほか
・備考:極細12mmの先端スリム
高圧エアビス打ち機 AR411HR
マキタ 高圧エアビス打ち機 AR411HR
ボード用のビスが素早く打込み可能で、下地へ確実に締め込む「究極」の打込み感を実現したボード張りのエキスパート。スマートボディで際打ち、隅打ち、また水回り等の狭い場所でも使えます。他社の製品と比べて重量が軽い、パワーが圧倒的と評価が高く、ボディも洗練されたスタイリッシュさが人気です。
・使用ビス長さ:連結ビス(コイルタイプ)25~41mm
・備考:内装石こうボード用
・重量:1.9kg
マックス
高圧釘打ち機 HN-50S1(D)
マックス 高圧釘打ち機 HN-50S1(D)
細釘作業専用の高圧50mm釘打ち機。質量わずか1.4kgのコンパクトモデルで9.9mmのスリムな先端でハイパワーが特徴的。狙いやすさを追求し、幅の細い部材にも狙いやすくしっかりと打ち込めます。風量調節エアダスタ付き。
・使用釘:
プラシート連結25~50mm(太さ1.59~1.83mm)
ワイヤ連結32~50mm(太さ2.1mm)
・使用空気圧(約):1.2~2.3MPa(12~23kgf/cm2)
・重量:1.4kg
常圧ステープル用エアネイラ TA-20A/422J
マックス 常圧ステープル用エアネイラ TA-20A/422J
プロの早打ちに匹敵する優れた速射性能を実現。軽量ボディでコンパクトでスムーズな打ち心地です。垂直打ちに最適な安定板を装備。ベストセラーのメーカー一押しエアネイラです。家具に内装にDIYユーザーにおすすめです。
・ステープル装填本数:100本(1連)
・ステープル足長さ:10・13・16・19・22(mm)
・重量:1.1kg
コスパ抜群! 安くて満足度が高い10,000円以下の電動釘打ち機
クロスワーク エアータッカー
クロスワーク エアータッカー
ベストセラーのストレートタイプの針専用のエアタッカーです。大工さんからDIYユーザーの間でも人気が高い理由は、値段以上の満足感が得られるリーズナブル値段。軽量&コンパクトで持ち運びにも便利です。
・対応:50mmまでのストレートタイプのタッカー針
・重量:1.9kg
若井産業 エア釘打ち機 TS41025
若井産業 エアタッカー/エア釘打ち機 TS41025
・使用釘:ステープル 幅4mm×長さ10~25mm
幅10mm×長さ8~25mm
・サイズ:249x186x57mm
・重量:1.26kg
パオック タッカ&仕上釘打ち機 ATF-3204PA
パオック タッカ&仕上釘打ち機 ATF-3204PA
一台でタッカーと仕上釘が対応の2in1仕様。ステープルとネイルが使用可能。内装の仕上げや、ステープル打ちに最適です。
・使用可能ステープル:J型(内肩幅4mm、脚長16~25mm)
・使用可能ネイル:F型(頭径1.9mm、脚長15~32mm)
エアタッカー 1013J
エアタッカー 1013J
超軽量ボディで安全装置付きの値段が手頃なエアタッカーです。対応ステープルは幅10mm対応。棚、バイクシート、化粧ボード、断熱材、ベニヤ張りなど幅広い用途で活躍します。シンプルな使いやすさはDIY初心者にも最適です。
・用途:バイクシート、化粧ボード、断熱材、ベニヤ張り用
・備考:釘打ち10mm/針5000本付
中古もねらい目

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中古品や激安品を手に入れる方法も。商品は入れ替わるので、こまめにチェックしてみましょう。
楽天 中古市場
https://event.rakuten.co.jp/used/コンプレッサー選びも重要!必携のおすすめモデル
日立工機 高圧エアコンプレッサ EC1445H2
日立工機 高圧エアコンプレッサ EC1445H2
日立工機が開発・生産を行う佐和工場で造られた「さわモデル」。クラス最大の12Lタンクを採用。空気タンク内の最高圧力は4.4MPa。作業に合わせた4つの運転モードの切り替えが可能です。運転回数を制限できる盗難防止のセキュリティタグ付き。
・モーター:直流ブラシレスモーター
・空気タンク内最高圧力:4.4MPa
・空気タンク容量:12L
マキタ エアコンプレッサー AC461XLB
マキタ エアコンプレッサー AC461XLB
高耐久1200時間保証でランプの点滅・点灯によって目視で確認できます。2×4工法、根太レス工法等の釘を多様する現場からリフォーム・内装作業等まで様々な現場に対応し、各用途に合わせて運転モードの切り替えが搭載。タンク容量11L。静音モード時59dBで音も静かです。
・タンク容量:11L
・重量:15.5kg
マックス 高圧エアコンプレッサ AK-HL7900E
マックス 高圧エアコンプレッサ AK-HL7900E
軽量12kgでコンパクトボディ。持ち運びに便利なショルダーベルトも付属しています。高圧釘打ち作業や連続打ち作業に適したパワーモード、すぐにエアをためて使いたいリフォーム、手直し作業などに適したクィックモードと、運転モードがワンタッチで切替可能。クラス最高の44気圧。
・モーター出力(kW):0.75
・タンク内最高圧力:44気圧
・発生音:
通常運転時66dB
静音モード時62dB
・備考:高圧・低圧釘打ち機
釘打ち機の使い方

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Step1. 釘を入れる
釘を装填する際は必ずトリガがロックされていることを確認し、エアホースなどの装着は避けてください。釘の長さに合わせてチェンジプレートの高さを調節し、マガジンキャップを開いて釘を入れます。この時、先端の溝まで釘がセットされているかを確認し、マガジンキャップを閉じます。
Step2. エアコンプレッサーを準備する
バッテリーとエアコンプレッサーを接続したあと、エアコンプレッサーと機体をしっかりとエアホースを差し込みます。エアコンプレッサーの電源を入れ、メモリが必要圧力(600~700)を指すまでしばらく待ちます。
Step3. トリガーを引いて打ち込む
釘打ち機の先端を打込対象物に押し当ててトリガーロックを解除します。トリガーを引いて釘を打込みます。安全のため、先端を対象に押し当てない限り、釘は発射されません。トリガーを引いたまま先端を打込対象物に押し当てる操作を繰り返すことで連続打ちが行えます。
釘打ち機を安全に使うための注意点

米国では毎年4万人以上が釘打ち機によってけがをしています。各メーカーは安全性の高い製品づくりに力を入れていますが、大きなけがを引き起こすほどのパワーを持つ危険な工具です。以前に使ったことがある、使い慣れているという方も、メーカーや機種によって使い方などは違います。正しく安全に使うためにも必ず使用する前にはしっかり取扱説明書の確認をし、安全面には十分配慮して使用してください。
・釘打ち機を使うときは、必ず保護メガネを着用する
・周辺機器が正しくしっかり接続されているか確認する
・子どもが近くにいるときは使わない
・人に向けない
・使わない時、移動する時はトリガーから指を離し、ロックをする
・連射機能は慣れてから使う
目的に合った釘打ち機で作業を快適に

出典:PIXTA
建築のプロからDIYユーザーまで幅広い層に人気の釘打ち機は年々、軽量化・コンパクト化傾向にあり、効率化が進んでいます。対応釘や作業用途によって選ぶ機種も多様化していることから、使い分けができるのも魅力のひとつですが、釘打ち機を購入する前には必ず仕様を確認することをおすすめします。
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